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助六(すけろく)

花の吉原の伊達男・助六と粋な花魁・揚巻。歌舞伎を代表する華やかな舞台

本外題:

助六由縁江戸桜(すけろく ゆかりのえどざくら)

カテゴリー:

歌舞伎十八番

主な登場人物:

助六(すけろく)
花川戸助六(はなかわどすけろく)。侠客(きょうかく)、実は曽我五郎時致(そがごろうときむね)。
揚巻(あげまき)
三浦屋揚巻(みうらやあげまき)。吉原の遊郭「三浦屋」の全盛の花魁。
髭の意休(ひげのいきゅう)
大尽(遊里で大金を使う客)で、実は平家の残党で伊賀平内左衛門(いがへいないざいもん)。
新兵衛(しんべえ)
白酒売り。実は曽我十郎祐成(そがじゅうろうすけなり)。助六の兄。

ストーリー・あらすじ:

評判の侠客・花川戸助六(はなかわど すけろく)は実は曾我五郎(そがのごろう)(注)で、失くした家宝の刀「友切丸」を捜している。人の多い吉原へ通いわざと喧嘩を売っては刀を抜かせて「友切丸」かどうかを調べている。そしてついに「髭の意休」が持っていることをつきとめる。

(注)曾我五郎は、源頼朝が富士の巻狩りをするのみまぎれて、兄・曽我十郎とともに父親の仇である工藤祐経を討つ事件を起こす。「曾我兄弟の仇討ち」は「赤穂浪士の討ち入り」「伊賀越の仇討ち」とともに日本三大仇討ちとして、歌舞伎をはじめ多くの芸能・文芸作品の題材になっています。

★揚巻と意休の登場、助六の評判でひと悶着

舞台は吉原の遊郭、三浦屋の店先。立派な店構え。格子戸の店先では花魁たちが揃って夜桜見物をしている。揚巻がほろ酔い気分で帰ってくる。

意休が登場する。意休は揚巻に入れあげ、吉原に通い詰めている。意休は、揚巻に助六という恋人がいるのが気にいらない。助六が他人の腰のあたり(刀のある位置)を調べまわっていることにふれ、助六をスリだの盗人だのと悪口をいう。揚巻は我慢しきれなくなり、助六をかばい負けずに啖呵をきる。「並べてみれば男っぷりのよい助六さんと意地悪そうな意休さん。客と本命。本命の男がいなければ女郎は闇。暗闇で会ったって助六さんと意休さんを間違えたりしない。たとえ殺されたって助六さんを思いきれない。」と身体を張って悪態をつく。怒る意休、刀の柄に手を掛けるが「うしゃがれ」とふてくされる。揚巻はかまわず三浦屋の中へ入っていく。残される意休。

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